オピオイド換算についてのまとめ資料です。
こちらに掲載されている練習問題について解答と解説していきます。
- 経口モルヒネ:経口オキシコドン:フェントス®テープ=30:20:1
- 経口ヒドロモルフォン=経口モルヒネ×1/5
- 注射モルヒネ・オキシコドン=経口モルヒネ×1/2
- 注射ヒドロモルフォン=注射モルヒネ (オキシコドン) ×1/10
答えのみ見たい人は最後の「まとめ」に飛んでください。
練習問題
1)オキシコドン徐放錠40mg/日 ⇒ フェントス®テープ mg
2)オキシコドン徐放錠40mg/日 ⇒ オキシコドン注 mg/日
3)フェントス®テープ4mg ⇒ ヒドロモルフォン注 mg/日
解答と解説
1)オキシコドン徐放錠40mg/日 ⇒ フェントス®テープ mg
答え:フェントス®テープ 2 mg
これは簡単ですね。ポイント①のみです。
- 経口モルヒネ:経口オキシコドン:フェントス®テープ=30:20:1
経口オキシコドン:フェントス®テープ=40:2 となります。
したがってオキシコドン徐放錠40mg ⇒ フェントス®テープ2mgと計算できます。
2)オキシコドン徐放錠40mg/日 ⇒ オキシコドン注 mg/日
答え:オキシコドン注 30 mg/日
これはどうでしたか?注射になると少し難しいかもしれません。
覚えている人はオキシコドン経口⇒注射で一発で変換してもOKです。
ここではポイント①、③を使用して解説します。
- 経口モルヒネ:経口オキシコドン:フェントス®テープ=30:20:1
まず①で経口オキシコドンからモルヒネに換算します。
経口オキシコドン40mg ⇒ 経口モルヒネ60mg
- 注射モルヒネ・オキシコドン=経口モルヒネ×1/2
続いて③により経口モルヒネから注射オキシコドンに換算します。
注射オキシコドン ⇒ 経口モルヒネ60mg × 1/2 = 30mg
以上からオキシコドン徐放錠40mg/日 ⇒ オキシコドン注30mg/日と計算できます。
3)フェントス®テープ4mg ⇒ ヒドロモルフォン注 mg/日
答え:ヒドロモルフォン注 6 mg/日
難しかったのではないでしょうか。
ポイント①、③、④を組み合わせて考えます。
- 経口モルヒネ:経口オキシコドン:フェントス®テープ=30:20:1
まず①でフェントス®テープから経口モルヒネに換算します。
フェントス®テープ4mg ⇒ 経口モルヒネ120mg
- 注射モルヒネ・オキシコドン=経口モルヒネ×1/2
続いて③により経口モルヒネから注射モルヒネに換算します。
注射モルヒネ ⇒ 経口モルヒネ120mg × 1/2 = 60mg
- 注射ヒドロモルフォン=注射モルヒネ (オキシコドン) ×1/10
最後に④により注射モルヒネからヒドロモルフォンに換算します。
注射ヒドロモルフォン ⇒ 注射モルヒネ60mg × 1/10 = 6mg
(もしくは添付文書通りに注射モルヒネ60mg × 1/8 = 7.5mg)
以上からフェントス®テープ4mg ⇒ ヒドロモルフォン注6mg/日 (もしくは7.5mg) と計算できます。
まとめ
解答例
1)オキシコドン徐放錠40mg/日 ⇒ フェントス®テープ 2 mg
2)オキシコドン徐放錠40mg/日 ⇒ オキシコドン注 30 mg/日
3)フェントス®テープ4mg ⇒ ヒドロモルフォン注 6 (7.5) mg/日
いかがでしたか?
普段から別の換算表を用いている方は少し答えが異なるかもしれません。
大きくずれていなければ問題ありません。
今回は即座に計算できるように考え方を紹介しましたが、実際には換算表を参照しながら計算することを推奨します。
思わぬ計算ミスをすることがあるので、自分だけで考えずに誰かに確認してもらうようにしましょう。
またスマホで使える「OPITAN」というアプリも無料で使用できるのでオススメです。
実際に現場では換算量を計算した後に交差耐性等を考慮して減量したり、換算前にレスキュー使用量を考慮するなど個別に考えることが多く複雑です。
注射剤の場合は1日投与量を決定後、さらに処方設計が必要となります。
具体的にどの規格の製剤を、どのように希釈して、どのPCAポンプで、どの容量で、投与速度はいくつに設定するか考えないといけません。
そのお話はまたの機会に・・・。
麻薬管理指導加算やPCAポンプについては別の記事で解説しています。
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